🧠専門コラム:腸でつくられる“幸せホルモン”セロトニンの科学
私たちが「幸せ」と感じるとき、脳内では**セロトニン(Serotonin)**という神経伝達物質が働いています。
ところが――実はこのセロトニン、**体の中で作られている場所のほとんどが「脳」ではなく「腸」**と言われています。
🌿1. セロトニンの約90〜95%は腸で作られている
生理解剖学的には、セロトニンの多くは**小腸の粘膜内に存在する「腸クロム親和性細胞(Enterochromaffin cells)」**によって合成されています。
その割合はなんと全体の約90〜95%。
残りの数%が脳や血小板に分布しています。
腸で作られたセロトニンは、
消化管の蠕動運動を促したり、腸内の血流を整えたりと、
“内臓のリズム”を保つために働いています。
💫2. 腸と脳をつなぐ「腸脳相関(Gut–Brain Axis)」
腸で作られたセロトニンは、**迷走神経(vagus nerve)や腸内神経叢(Enteric Nervous System:ENS)**を通じて、
脳の自律神経中枢へ情報を伝えていると言われています。
この通信ネットワークは「腸脳相関(Gut–Brain Axis)」と呼ばれ、
腸の状態がストレスや感情、思考パターンにまで影響すると聞きます。
例えば:
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腸が冷えていたり便秘が続く → 迷走神経の活動が鈍くなる
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腸内環境が乱れる → セロトニン合成量が低下 → 不安・睡眠障害
つまり、腸が穏やかであれば、心も穏やかになる。
それは科学的にも裏づけられた真理なのでしょう。
🌸3. 腸内細菌とセロトニン生成の関係
近年の研究では、**腸内細菌(特に乳酸菌・ビフィズス菌)**が
腸クロム親和性細胞を刺激し、セロトニンの生成を助けることと言われています。
🧬 Yano et al., Cell, 2015 の研究によれば、
腸内の善玉菌が出す代謝物(短鎖脂肪酸など)が、腸細胞にセロトニン合成を促す信号を送っています。
つまり、発酵食品や食物繊維を意識して摂ることは、
「心を整えるホルモンを自分で育てる」行為でもあるのです。
🕯️4. 「腸のセロトニン」と「脳のセロトニン」は別ルート
ここで大切な補足があります。
腸で作られたセロトニンは、血液脳関門(Blood–Brain Barrier)を通過できないと聞きます。
つまり、腸のセロトニンがそのまま脳内に届くわけではありません。
しかし、腸内でのセロトニン合成は、迷走神経を介して脳の活動に影響し、
また、腸内環境の改善によってトリプトファン(セロトニンの原料)の代謝経路が整うため、
結果的に脳内のセロトニン生成も安定するのでしょうか。
この連動が、いわゆる
🌺「腸を整えると心も整う」
というメカニズムの生理学的な根拠です。
🌈5. まとめ ― 腸から幸せを育てる
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セロトニンの約90〜95%は腸で合成される
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腸は自律神経と神経伝達物質を介して脳と直接つながっている
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善玉菌や発酵食品、腹部マッサージ(ロミロミ)はセロトニン分泌を助ける
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腸が整えば、心の落ち着き・睡眠の質・ホルモンのリズムも自然に調律される
💖参考文献
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以下、参考文献それぞれの Web 上で確認できるリンクをまとめました。ご確認ください。
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The Second Brain(Michael D. Gershon): HarperCollins商品ページ HarperCollins
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Serotonin signalling in the gut—functions, dysfunctions and therapeutic targets(Gary M. Mawe & Jill M. Hoffman, Nature Reviews Gastroenterology & Hepatology, 10(8), 473-486, 2013): Nature掲載ページ Nature+1
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Indigenous bacteria from the gut microbiota regulate host serotonin biosynthesis(Jessica M. Yano et al., Cell, 161(2), 264-276, 2015): PubMed/PMC 入手ページ PMC+1
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Gut feelings: the emerging biology of gut–brain communication(Emeran A. Mayer, Nature Reviews Neuroscience, 12(8), 453-466, 2011): Nature Reviews Neuroscience掲載ページ
466.
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根拠となる代表的な研究・論文
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Gershon, M. D. (1998). The Second Brain: A Groundbreaking New Understanding of Nervous Disorders of the Stomach and Intestine. HarperCollins.
→ 「腸は第二の脳」であるという概念を提唱した名著。 -
Mawe, G. M., & Hoffman, J. M. (2013). Serotonin signalling in the gut—functions, dysfunctions and therapeutic targets. Nature Reviews Gastroenterology & Hepatology, 10(8), 473–486.
→ 腸内セロトニンの約95%が消化管に存在することを解説。 -
Yano, J. M., et al. (2015). Indigenous bacteria from the gut microbiota regulate host serotonin biosynthesis. Cell, 161(2), 264–276.
→ 腸内細菌がセロトニンの生成を直接促進することを発見。
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🌿MaryGraceSpaからのまとめメッセージ
腸を温め、整えることは、
自分の「心の声」を静かに聴くこと。
体の中心であるお腹を癒すことは、
思考の中心である脳を癒すことにもつながります。
MaryGraceSpaの腹部ロミロミは、
科学と伝統の融合で「心と腸の架け橋」を取り戻すケア。
それは、内側から輝くあなたの自然な幸福を育むセラピーです。
📍MaryGraceSpa 成田エステ&リラクゼーションスパ
営業時間:10:00〜23:30
🌐 https://mary-grace.com
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